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血尿、蛋白尿
血尿
血尿は尿中に赤血球が出現している状態をいい、出血の量から肉眼的血尿と顕微鏡的血尿にわかれます。また出血の部位から腎前性血尿と腎性血尿と腎後性血尿に,排尿痛などの症状の有無から症候性血尿と無症候性血尿に,血尿の病因から内科的血尿と泌尿器科的血尿と特発性腎出血にわけられます。尿タンパクや尿沈渣により精密検査が必要かを判断します。排尿痛がある場合、まずは尿路感染症が疑われます。腎臓や膀胱、尿道などの尿路に細菌が入り込んで炎症が起こり、尿中に白血球が認められます。
男性の場合、いわゆる膀胱炎は少ないので、むしろ尿道炎、前立腺炎、腎盂腎炎(じんうじんえん)などが考えられます。もちろん性感染症が原因の可能性も大いにあります。また尿路結石などでも、膀胱の近くに結石が落ちてきた場合には、残尿感を伴う出血がみられることがあります。この場合、尿中は赤血球が主体となり、白血球はほとんどみられません。まず泌尿器科で尿の一般検査と尿の顕微鏡検査をして、赤血球がほとんどなのか、白血球を伴っているのかで、尿路感染症か結石かが、おおよそ判断できます。それにより治療方法も大きく変わってきます。さらに腹部エコー検査で腎臓、膀胱、前立腺の状態を診ることも必要でしょう。
肉眼的な(見た目で確認できる)血尿がある場合には、膀胱がん、腎臓がんなどの悪性腫瘍の存在も疑います。一般的に、尿路系の悪性腫瘍に伴う肉眼的血尿は、無症候性血尿といって、全く痛みがないのが特徴です。まずは早めに泌尿器科にご相談下さい。
蛋白尿
たんぱく尿が認められた場合には、まず、尿中のたんぱく質の大まかな量と尿の顕微鏡検査から、それが体質的なものか、病的なものかを振り分けなければなりません。膀胱炎や腎盂炎などでもたんぱく尿が出るので、排尿痛や残尿感などがある場合はそちらの治療を優先します。
また、体を使う仕事などにより、肉体的に疲労が蓄積していると、かなりのたんぱく尿が出ることがあります。その場合には朝一番の尿を調べるほうが、より正確な診断ができると思います。
泌尿器科でたんぱく尿を診察する場合には、尿中にたんぱく質がどれくらい出ているかを定量的にみます。正常値は10mg/dl以下です。
本来ならば1日に出た尿を蓄積するとより正確なのですが、蓄尿するのは大変です。1日の尿量を2リットルとすると、1日の尿たんぱくの量は概算で200mg以下であれば正常値ということになります。
一般的には、1日の尿たんぱくの量が1gを超えると内科的腎臓病を疑います。さらに、3.5gを超えるとネフローゼ症候群となります。1回の尿の検査でも、尿たんぱくが50mg/dl以上で、尿の顕微鏡検査で「円柱」が多くみられるようならば、腎臓内科に紹介することもあります。円柱とは、腎臓の尿細管を鋳型にしてずれ落ちた細胞のかたまりで、尿細管の異常を知る手がかりとなります。
採血や腹部超音波、MRIなどの検査でも確定診断に至らない場合は、腎生検術(腎臓の組織の一部を採取してきてその組織を調べること)が必要となります。
高度のたんぱく尿が続き、高血圧、むくみ、血尿がある場合には、早めの泌尿器科への受診をおすすめします。
血尿、蛋白尿の外来は横浜駅東口にあるスカイビル腎・泌尿器科クリニックへ
「どの科へいけばよいかわからない」「内科へ行ったが異常はないと言われた」と、一人で悩み苦しんでいる人も少なくありません。体調が悪いときは無理をせず、早めに治療を受けることが重要です。
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