前立腺は、男性の生殖器に関わる臓器で、膀胱に接して、その出口を取り囲むように存在しています。
正常な前立腺の大きさはクルミの実くらいで、重さは成人で約20グラム。また、前立腺の成長や発育には男性ホルモンが影響していると示唆されています。前立腺の働きは、精液の一部である前立腺液を分泌することです。また前立腺は筋肉の収縮により排尿をコントロールしています。

前立腺の肥大は、男性が50歳を過ぎるころからしばしばみられるようになる現象です。統計によると、55歳以上の男性の5人に一人は前立腺肥大の症状があるといわれています。膀胱の下にある前立腺が大きくなると、膀胱や尿道を刺激し、トイレが近くなったり、おしっこが出にくくなったりするなどの排尿障害の症状があらわれ、日常生活に支障を来すようになります。

前立腺肥大症による排尿障害は、初期の段階であれば、多くの場合は薬だけで治療ができます。病状が進行してからでは手術が必要になることもあります。症状があらわれたら自己判断せずに、泌尿器科に相談しましょう。

尿検査

尿の成分や性質を分析し、血尿の有無、細菌の有無などを調べます。がんや感染症などの病気をみつけることができます。

ＩＰＳＳ（国際前立腺症状スコア）

ＩＰＳＳ（国際前立腺症状スコア）による自覚症状の評価

血液検査（前立腺腫瘍マーカーなど）

ＰＳＡ（前立腺特異抗原）をはじめとする血液検査を行い、がんがないかを確認（スカイビル腎・泌尿器科クリニックでは、フリーとトータルでさらに詳しく測定します。）

腹部エコー（超音波）検査

前立腺の大きさ、形、内部の観察、また場合によりカラードプラを用い、血流を見ることもできます。

尿流量測定（ウロフローメトリー）

センサー付のトイレに排尿することで、尿流量が数値とグラフになり、排尿障害の程度が確認できます。

直腸診

前立腺の大きさ・固さなどを校門から直接触って確認します。

前立腺肥大症の治療法は、かつては手術で前立腺を切除するのが主流でした。現在では、すぐれた薬ができたり、からだへの負担が少ない治療法が開発され、患者さん一人ひとりに合わせた治療法の選択ができます。

薬物療法

PDE5阻害剤

前立腺の筋肉の緊張をほぐす
・ザルティア

α１ブロッカー

尿道の抵抗を取り去る
・ユリーフ　・ハルナール　・フリバスなど

５α還元酵素阻害薬

前立腺肥大症の原因物質であるＤＨＴの抑制効果あり、前立腺そのものを縮小させる
・アボルブ

抗男性ホルモン薬

前立腺そのものを縮小させる
・プロスタールＬ　・パーセリンなど

生薬

前立腺の腫れやむくみを改善して、排尿を促進させる
・エビプロスタット　・セルニルトン

漢方薬

前立腺肥大症の他に症状が複数ある場合（頻尿・精力減退など）に有効
・八味地黄丸など

低侵襲療法

レーザー治療

レーザー光線を照射し、前立腺組織の壊死を起こし、縮小させる方法

前立腺肥大症外来は横浜駅東口にあるスカイビル腎・泌尿器科クリニックへ
スカイビル腎・泌尿器科クリニックでは、前立腺の肥大の程度・自覚症状・そのほかの合併症の有無などを確認しながら、薬物療法をはじめ、からだへの負担の少ない治療法で、患者さん一人ひとりに合わせた治療法を選択し、治療を進めていきます。
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