病気について
Disease

尿が出にくい・残尿感
(前立腺肥大症など)

どんな症状?

「尿の勢いが弱い」「時間がかかる」「出し切れない感じがする」こうした症状は、排尿障害(排尿困難)のサインです。
特に中高年男性では、前立腺肥大症が原因となることが多く、排尿後に残尿感を感じたり、夜間頻尿を伴うこともあります。放置すると膀胱や腎臓に負担がかかり、尿が出なくなる「尿閉」を起こすこともあります。

主な原因

1. 前立腺肥大症(男性に多い)

前立腺が加齢とともに大きくなり、尿道を圧迫することで尿の通りが悪くなります。中高年男性に多くみられる、排尿障害の代表的な疾患です。

よくある症状
  • 尿の勢いが弱い
  • 尿の切れが悪い
  • 排尿に時間がかかる
  • 出し切れない感じ(残尿感)
  • 夜間に何度もトイレに行く(夜間頻尿)

2. 膀胱の働きの低下(加齢・神経障害)

神経や筋肉の働きが低下して、膀胱がうまく収縮できない状態です。糖尿病・脊椎疾患・脳血管障害などが背景にあることもあります。

3. 薬の副作用・生活習慣の影響

かぜ薬や花粉症の薬など、市販薬に含まれる成分(抗コリン作用)で排尿が抑えられることがあります。また、ストレスや便秘が一時的な排尿障害を引き起こすこともあります。

検査と診断

症状の原因を正確に特定するために、以下の検査を行います。

  • 尿検査:
    感染や血尿の有無を確認
  • 超音波(エコー)検査:
    前立腺の大きさ・残尿量を確認
  • PSA検査:
    前立腺がんとの区別に必要な腫瘍マーカー検査
  • 直腸診(触診):
    前立腺の形や硬さを確認(必要に応じて実施)

治療方法

1. 抗菌薬治療

前立腺肥大症では、多くの方が内服治療で改善します。

  • α1遮断薬:
    尿道を広げて尿の通りを良くする
  • 5α還元酵素阻害薬:
    前立腺を小さくする(中〜長期的効果)
  • 漢方薬:
    体質や症状に応じて補助的に使用する場合があります

2. 生活指導

  • 就寝前の水分摂取を控える
  • アルコールやカフェインを減らす
  • 便秘の予防
  • 市販のかぜ薬・花粉症薬の自己判断使用を避ける

3. 外科的治療(他院連携)

薬で改善が見られない場合や重度の尿閉がある場合は、前立腺切除術などの手術を専門医療機関で検討します。

よくあるご質問

Q. 前立腺肥大症と前立腺がんはどう違うの?
A. 前立腺肥大症は良性の増殖で、がんとは異なります。ただし、どちらも似た症状が出るため、PSA検査での確認が大切です。
Q. 放っておいても大丈夫ですか?
A. 進行すると、膀胱に尿がたまりすぎて排尿できなくなることがあります。腎臓への負担を避けるためにも、早めの受診をおすすめします。
Q. 若くても前立腺肥大症になりますか?
A. ほとんどは中高年以降に見られますが、ストレスや薬の影響などで一時的に排尿障害が起こることもあります。

当院からのメッセージ

排尿の勢いが弱い、出し切れない――その原因の多くは、前立腺や膀胱の働きの変化にあります。

スカイビル腎・泌尿器科クリニックでは、超音波検査を中心に、症状の背景を丁寧に確認しながら治療を進めます。「年齢のせい」とあきらめず、まずは原因を知ることが第一歩です。